寄付講座へのご支援ありがとうございました!
寄付講座は2015年3月末で休止いたしましたが、がんペプチドワクチン臨床研究は継続されます。

3年間の予定でスタート(2013年4月)した日本初の市民による寄付講座は、1500万円(第三期分)の研究資金(代表立て替え分を含む)をお寄せいただき、標準治療に行き詰まった約30名の膵臓がんと食道がん患者さんに対する臨床試験を実施することができ、一定の成果を得ることができました。しかし、残念ながら臨床研究継続の資金が集まらず、2015年3月末をもって寄付講座を休止することになりました。今までのご支援ありがとうございました! 詳細 ⇒ 日本初の「市民支援型寄付講座」休止について(代表理事 會田昭一郎)


今まで実施してきた寄付講座によるがんペプチドワクチン臨床研究は第一外科学講座の山上教授が引き継ぎ、膵臓がんと食道がんの患者さんに対するペプチドワクチン療法は継続されます。したがって、臨床研究に参加をご希望される方の募集も継続します。臨床研究参加をご希望の方はお問い合わせください。

「寄付講座」への寄付は終了しますが、がんペプチドワクチン研究は継続されます。そこで、当会ではがんペプチドワクチン研究を支援するために、引き続き寄付を募集することにしました。一刻も早いがんペプチドワクチンの製薬化を応援するために、ご寄付をいただけると幸いです。
市民による日本初の寄付講座は休止しましたが、再開されることを期待して、寄付講座開設にいたる経緯や内容などを、以下にそのまま残すことにしました。

寄付講座の紹介
新しいがん治療薬の開発を1秒でも早く推し進めたい。
そんな思いからこのたび、市民のためのがんペプチドワクチン
の会の支援による寄付講座を、和歌山県立医科大学に設置する
ことが実現しました!この寄付講座で、市民が支援する初めて
の「がんペプチドワクチンの臨床研究」
がスタートしました!

寄付講座とは

なぜ市民支援?

和歌山県立医科大学に開設された経緯

研究プランと臨床研究の実施時期

寄付講座のための費用

研究を託す第一線の研究者たち


寄付講座とは

寄付講座とは、学外からの資金援助を受けて運営される講座です。通常、民間企業からの寄付が一般的ですが、今回は日本で初めての市民団体の支援による寄付講座です。つまり、市民の意思によって、市民自らが欲する研究を支援することが可能になります。寄付講座を開設する場合、研究を推進するために教員等が招かれて研究に従事することになり、その給与、研究費はこの寄付金によって賄われます。
なぜ市民支援?

私たちが、ある治療薬を使えるようになるまでには、下記のような長い長い開発プロセスが必要です。

今回、私たちが皆さまからの寄付によってサポートするのは、「臨床研究」のプロセスです。

「臨床研究」とは、治療薬開発のプロセスの中で、科学的裏づけや倫理委員会のチェックなどを経た後に、実際に患者さんの協力を得て行われる研究のステップです。ここでは病因の解明、病気の予防・診断・治療の改善、患者さんの生活の質の向上などを目指した研究がおこなわれます。

「臨床研究」プロセスを経て一定の効果や安全性が認められると、さらに多くの協力者に対して試験的に新薬を使用してデータをとる、いわゆる「治験」プロセスに進みます。研究のステップが「治験」までくると、製薬化を見越した製薬企業等が開発資金を負担して研究に取り組むケースも多く、一気に実用化に近づきます。

一方、「臨床研究」の段階では、製薬化への見通しがまだ不確定なため、研究資金の調達に困難を伴うことが多く、とくに希少がんの研究にはなかなか資金が集まらない現状があります。しかしこのプロセスが実現しなければ、製薬化も実現しません。

私たちは、希少がんを含むできるだけ多くのがん種治療の研究を「治験」プロセスに渡せるよう、「臨床研究」を積極的にサポートしたいと考えています。国や企業からの資金が集まりにくい「臨床研究」を私たち市民の寄付によって支えることができれば、より幅広い分野の研究開発が実用に向けて動き出すことになります。そして国や企業を動かすのは「製薬化を望んでいる方が大勢いる」という事実。市民が支える「臨床研究」が動き出せば、国や企業への大きなアピールになると考えます。

また「臨床研究」が実現することで、人数は多くありませんが、その研究の対象者としてその治療薬を試すことができる方が生まれます。有効な手だてがなく「がん治療難民」となられている患者さんにとって一縷の希望となる可能性もあります。

以上が、市民のためのがんペプチドワクチンの会が、がんペプチドワクチン研究のトップランナーである研究者の方々のご協力で立ち上げた「市民が支援する臨床試験(寄付講座)」の考え方です。
和歌山県立医科大学に開設された経緯

今回は、和歌山県立医科大学・外科学第2講座 山上裕機教授の指導の下に、寄付講座「がんペプチドワクチン治療学講座」が開講され、がんペプチドワクチンの臨床研究を実施しています。

和歌山県立医科大学外科学第2講座 山上裕機教授はがんペプチドワクチン研究のトップランナーとして、膵臓癌と食道癌のペプチドワクチンの臨床研究を実施されてきました。しかし、従来の枠組みでは、HLA(ペプチドワクチンに適合する型)の不一致や試験の適格基準を満たさないなどの理由で治療を提供できない患者さんが数多くおられました。しかし、患者さんが待望する治療法の早期実現の見地からも、国際情勢の見地からも、がんペプチドワクチン治療薬の開発研究を"オールジャパン体制"で迅速に進めることは必須の課題です。また、多様な患者さんに幅広く治療を提供できるような研究の展開も求められています。そのため、研究開発をさらに加速発展させる基礎研究/臨床研究を展開する、日本初の市民団体寄付による「がんペプチドワクチン治療学講座」を開講することになりました。

本講座では、和歌山県立医科大学のみならず全国施設を含めたがんペプチドワクチンに関する臨床研究を展開し、その研究成果を国内外に発信することで全国のがん治療の質を向上させるとともに、新規がん治療法を開発することで患者の治療選択肢を増やすことを目的としています。さらに、がんペプチドワクチン治療に取り組むことによって、標準療法では対応できないがん患者に希望の火を灯すことができ、人道的な対応が可能になります。
今後の臨床研究プラン

2013年4月1日に寄付講座を開設し、まず最初に食道癌、膵臓癌といった消化器がんの中でも難治性といわれているがん患者を対象とする臨床研究を展開しています。具体的には、食道癌、膵臓癌各40人(合計80人)のがん患者さんを対象にした臨床研究を3年間実施し、治療を行います。
食道癌のペプチドワクチン療法開発は、現在企業治験として第Ⅰ/Ⅱ相試験が終了し、全国規模での第Ⅲ相治験が間もなく開始される予定です。また、膵臓癌のペプチドワクチン療法開発においては、和歌山県立医科大学外科学第2講座が中心となって現在創薬に向けた第Ⅲ相治験を施行しています。

そこで本講座では、HLAの型が不一致であるなど、現行の治験適格基準に合わない患者さんに対するがんペプチドワクチン療法の探索的臨床研究を多施設共同の研究として展開し、より幅広い患者さんに向けたペプチドワクチン治療を開発する予定です。また、段階的に治療対象がん種を増やしていき、がんペプチドワクチン療法の裾野を広げていく計画です。
製剤の準備、全国的な枠組み造り、各大学での倫理委員会承認などのステップを踏んで、
2013年9月から3年間の予定で、臨床研究がスタートしました!
臨床研究継続のために、寄付講座へのご寄付のご支援をよろしくお願いいたします。
寄付講座のための費用

2013年4月1日に開設された寄付講座をを維持してゆくには、1年間1000万円、3年間で3000万円の金額が必要になります。3,000万円の講座維持費用は、6回に分けて半年ごと(3月末、9月末)の納入が必要ですので、半年ごとに500万円の目標額でご寄付を集めたいと思っております。皆さまのご支援、どうぞよろしくお願いいたします。
ご寄付はこちらから
※会の立ち上げ当初は、市民支援型臨床研究のための寄付目標額として「3年間、30人、3000万円」「3年間、30人、2000万円」等をご提示していましたが、このたびの講座実現に伴い、実際の講座維持に沿った数字をご提示することができました。

研究を託す第一線の研究者たち

今回の寄付講座で、がんペプチドワクチン臨床研究を実施されるのは、責任者である山上裕機教授の研究チームである勝田将裕先生と宮澤基樹先生です。

 
  左から、山上裕機教授、宮澤基樹先生、勝田将裕先生

山上裕機(やまうえ ひろき)
1981年和歌山県立医科大学卒業後、同大学附属病院診療医研修開始。国立田辺病院外科、和歌山県立医科大学消化器外科臨床研究医、同大学 消化器外科助手、講師、第2外科講師、集学的治療・緩和ケア部助教授を経て2001年同大学第2外科教授。2006年同大学附属病院副院長、2010年和歌山県立医科大学副学長、現職。この間1992年アメリカ国立医学研究所(NIH)の国立がん研究所(NCI)Visiting Associateとしてがん免疫遺伝子治療の基礎研究に従事(主任:Dr. Jeffrey Schlom、腫瘍免疫研究室)
専門領域:肝胆膵悪性腫瘍の手術、とくに膵がんの手術、消化器がんの集学的治療、とくに免疫療法
所属する主な学会・研究会:日本外科学会:代議員、認定医・専門医・指導医/日本消化器外科学会:評議員、認定医・専門医・指導医/日本臨床外科学会:評議員/日本肝胆膵外科学会:理事、評議員、Scientific Committee、プロジェクト研究委員長、専門医資格認定委員長、英文誌Editorial Board、胆道がん取り扱い規約委員/日本膵臓学会:評議員/日本癌学会:評議員/日本癌治療学会:評議員、英文誌Editorial Board/日本バイオセラピィ学会:理事、評議員

勝田将裕(かつだ まさひろ)
1999年和歌山県立医科大学卒業後、同附属病院にて臨床研修を修了し、2002年より和歌山県立医科大学外科学第2講座所属。関連病院の外科での研鑽を経て、2009年和歌山県立医科大学附属病院学内助教。2011年、癌免疫治療の基礎的研究にて学位取得 医学博士、日本外科学会専門医

宮澤基樹(みやざわ もとき)
2001年和歌山県立医科大学卒業後、同附属病院にて臨床研修を修了し、2003年より和歌山県立医科大学外科学第2講座所属。関連病院の外科での研鑽を経て、2009年和歌山県立医科大学附属病院学内助教。2011年、癌免疫治療の基礎的研究にて学位取得 医学博士、日本外科学会専門医

当会では山上教授が所属している全国規模の研究ネットーワークも支援しています。